故郷愛がつよいので(笑)、道東に関する香りばかりつくっておりますが、
今回は絶滅の危惧もされている野鳥「シマフクロウ」について調香をしました。

シマフクロウはかつては北海道全域にいたとされていますが、森と川がある良い環境が減ってしまったせいで
今では道東の一部で、しかも時々見るくらいになってしまっています。
私は自然は好きですが難しいことは覚えられないので、今回は地元の自然の専門家、ニムオロ自然研究会の高田さんにお話を伺いながら
香りチェックにも関わってもらってデザインしています。

すでに先行おためし販売で 網走のマーケットイベントでお披露目したのですが、概ね好評のようでした。

自然保護、というとどうしてもその道に詳しい人たちがガシッとお堅くやる、というイメージがあり
すぐ難しい話になったりするので伝わりにくいことが正直多いかなと思っています。
この香りを作った意図のひとつには、「香り」という比較的生活に馴染みやすいアイテムを感覚でシェアしてもらえることで、
シマフクロウそのものだけでなく、「生きていくための住処が重要なんだ!」というところまで気持ちが向いてほしいなというのがあります。

昔は写真撮影なども立派なカメラを持った一部の人が撮影する程度だったのでまだ自然は守られていたと思いますが、
スマホの普及でだれもが「とりあえず写真」という意識になっていて、リアルな世界にいるのにバーチャルで暮らしているかのような気持ちで
安易に生物や自然に踏み込み過ぎてはいないかと、そんな懸念があります。
本当の写真好きであれば、その景色を大切に思う気持ちがあるはずで、自分の欲に勝つことができると思います。
満足したい気持ちで自然に踏み込んで撮ったその一枚のせいで、今後その景色を見ることができなくなるのは悲しいと思いませんか?

自然、生態系はリアルです。自然の環境が動物の住処です。
生きようとする彼らの邪魔をしないよう、お互いを認め合って共存できるようにしたいものです。

こういう大事なことを、学校や一部の自然に興味のある人だけでなく、
アートやファッションなどにも興味のあるふつうのひとたちにも届いてくれたら嬉しいと思っています。

今回の商品の売り上げは、最近法人化されたという「NPO法人シマフクロウ基金」様へ一部寄付をさせていただく予定でおります。

販売は4月8日よりオンラインストアでスタート。
今後はイベントなどでもお目にかかれると思います。

オンラインショップ
https://lykt.stores.jp/items/6241a4d6a861134e12e41ade