何度か書いている「香階」。
香りの高さと音階をフィットさせた香りのグラフ(?)のことです。

香りの高さとは

アロマに限らず、香水のデザインを組み立てる上で香りの高さを考えます。揮発性の高いものが「高い」、として トップノート、ミドルノート、ベースノート、と分けられます。一応その表もありますが、お客様とセッションをしていると、どの香りがトップノートか、などは知っていなくてもなんとなくわかることが多いように感じます。

音楽と香りの共通点

音楽と香りの共通点はいろいろありそうです。たとえば、目に見えないということ。そして、留まっていないということ。消えること。

こうした共通点が「香階をつくろう」とある調香師に思わせたのかもしれません。
わたしも香り創りをするときには、音や色などを伺いながらイメージのすりあわせをしています。

和音と不協和音

音楽をやっていな方でもおそらくご存知の、和音と不協和音。調和するか、しないか。音ならば、聞いてそれを感覚的に感じるし、香りもそれを嗅いで感覚的に感じます。香階でも調和する音階を組み合わせたブレンドは安心感があり、不協和音のブレンドではどこか落ち着かない感じがします。

しかし不協和音が悪くて和音がいい、と一概には言えません。音楽でも不協和音をわざと使って冷たさや恐怖のイメージをつくり上げます。香りもセオリーはありますが、私の場合は自由な取り合わせでデザインします。セオリーとしてありえない組み合わせが案外素晴らしい世界を奏でてくれることもあります。

ブレンドは、あなたの感性で

アロマブレンドがわからない、という方は割といらっしゃいますが アロマは目に見えないだけに「正解」を図ることが難しいからなのかな、と最近思います。私の意見で申しますと、香りのブレンドに特に正解はないと思います。あるとすれば、それが思い通りかそうでなかったか、というだけです。

思う香りをブレンドするには、本を見るよりも香りを体で覚えることです。鼻、だけでなく全身で感じることが大事です。覚えた香りはあなたの感性を確実に豊かにしてくれるでしょう。

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