(ピエスの香階ってなあに?という方はこちらもお読みください)

ちょっと専門的な話をしますが
香りを調香(ブレンド)するにあたって 3つのノートを決めたほうがいいといわれています。

香りのノートとは

香りのノートには3つあります。
トップノート、ミドルノート、ベースノート
トップは最初に立ち上がる第一印象の香り、
ミドルはそのブレンドのメインイメージとなる香り、
ベースは残り香のことです。

好きな香りだけでブレンドすると、最初はいいけどあとがつまらない、とか
しまりがないな、と思うことはありませんか?
この「しまり」となるのがベースノートの役割です。
この香りがあることで、ブレンド全体のまとめをしてくれます。

香階にもベースがある?

このベースノートと同じ役割が、音楽の世界ではベース。
通奏低音とは、和音を補いながら伴奏部を弾くこと、を言うそうです。
和音だけではまとまらない音に低音のひとつを足して補っている、
伴奏、といったほうがわかりやすいですね。これはバロック音楽の演奏で使われる言葉です。
この通奏低音がないと、どこか楽曲にまとまりがない。おちつきがない。
決して目立つものではないですがないとさびしい、という重要な脇役です。

音楽のベースといっても、高めのものからすごく低いものまでありますね。
私の知っている楽器では サックスのバリトンなどがそれ。
テナーサックスでベースをとることもあるけどバリトンのしまりにはかないません。
ただ、曲全体によっては強すぎたり 音の種類がもっと柔らかいほうがいいなど
合わない場合もありますね。

香りの調香もとてもよく似ています。
ベースノートといわれるアロマはたくさんありますが
やはり全体の香りのイメージを覆すもの(時々はそういう使い方もしますが)は
使いたくない。
アロマブレンドのバスノーといえば「パチュリ」なんですが、
これはけっこう個性的で強い印象なので 使うときには加減が必要です。

音楽には楽譜が、調香にはレシピ がありますが
最後の決め手はその人のセンスがポイントです。
最初は本など参考にしてもいいですが、ぜひいろんな匂いを嗅いで
自分の印象でそれらをインプットしてみてください。
ファッションの傾向と同じように、
あなたらしいブレンドの傾向も出てきますよ。

ブレンドの話はまた次回に。

リクトでは不定期ですが香りのワークショップもしております。
音やカラー、星座などと関連させてアロマをもっと楽しみましょう